パイロットを目指す人へ
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【必ずなれる!?】東海大学パイロットコース|脱落の理由5選

スーさん
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こんにちは、スーさんです

東海大学を経て国内航空会社で働いています

パイロットを目指す人や訓練生を応援するためにブログを書いています

この記事は東海大学の航空操縦学専攻の進学を考えている人・その保護者の方へ向けて、東海大学での訓練 脱落理由を紹介する記事です

ただ脱落理由をまとめても、パイロットを目指す人にとっては不安になるだけだと思うので、スーさんが考える対策も合わせて紹介していますので参考にしてみてください

東海大学に進学を考えていない人も、気になる方はぜひ最後まで見ていってください(^^♪

この記事でわかること

  • 東海大学での訓練脱落理由
  • その対策方法
  • 実際に脱落したらどうなるの?
結論

必ずパイロットになれるわけではない!! 感覚的な脱落率は、1~2割ほどで期によって様々!

脱落の理由

  • 期限に間に合わない
  • チェックで落ちる
  • 座学の試験で落ちる
  • そもそも留学ができない
  • 個人的な理由

対策:自分のコントロールできることにフォーカスする

今回の記事はスーさん自身の経験から発信します

これらが卒業までの費用と比べてリスクが高いと捉えるのか、低いと捉えるのかはみなさん自身が決めることですので、あくまで情報の一つとしてくださいね

東海大学卒業までの費用について詳しく知りたい方はこちらのブログを参考にしてください

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【強制帰国】訓練が期限までに間に合わない

訓練には期限があります

  • 日本の事業用操縦士の学科試験から2年までに事業用操縦士の実地試験を
  • 日本の計器飛行証明の学科試験から2年までに計器飛行証明の実地試験を

終わらせなければいけません

東海大学はアメリカのノースダコタ大学(UND: University of North Dakota)で訓練をしますが、1学年全員が留学にいくわけではなく、前半・後半の2期に分かれていきます

訓練開始時期が半年ずれるので、後半の方が期限までの時間が短いです

では、その期限が間に合わなくなる理由を説明していきます

担当教官とのコミュニケーション不足

一つ目は、担当教官とのコミュニケーション不足です

基本的に訓練のスケジュールは訓練生と担当教官が予定を合わせながら決めていきます

訓練生
訓練生

この日の13時から空いてる?

美人教官
美人教官

空いてるわよ

訓練生
訓練生

じゃあこの日の13時からフライトお願いします

まあ、デートの日程決める感じですね(笑)

教官よって違いはあれど、だいたいはこのような感じでスケジュールを決めていきます

担当教官は他の訓練生も受け持っている

ですがここで問題なのが、この美人教官には他の彼氏(他の訓練生)がたくさんいるということです(笑)

UNDには東海大生以外にも各国のエアラインの訓練生、UNDの学部生がたくさん訓練しています

他の訓練生のスケジュールが入っていたら当然飛べませんので、訓練はどんどん遅れていきます

実際スーさんの教官は、スーさん以外に10人弱くらい訓練生を受け持っていました(笑)

教官がスケジュールを入れてくれない

担当教官の受け持っている訓練生が多いと、当然スケジュールが上手く入りません

ある訓練生は毎日飛ぶのに対して、ある訓練生は3日に1回とか…

これは、担当教官が東海大生の訓練期限を知らないことが主な原因の一つです

【最悪】天気が悪くて飛べない

アメリカの訓練で一番訓練が進まない原因が天気です

冬は曇りや吹雪で、夏は風が強くて飛べなくなるからです

スーさん
スーさん

何度目のキャンセルか~♪数えてはいないだろう~♪(乃木坂46)

冬は雲に入れない

UNDが保有している機材は、Anti-iceやDe-iceの装備がありません

なので、Icing Condition(翼に氷がついてしまう危険な状況)の空は飛ぶことができません

冬は快晴の日か、雲が高いところにある時しか飛べません

UNDはアメリカ北部の内陸地なので、冬が長いです(9月頃~5月頃)

後半組は冬を2回経験することになるので、進捗が遅れる確率が高いです

強風で飛べない

夏は夏で困るのは、風が強くなることです

これは内陸地特有の現象なのか、お昼頃の気温が上がる時間帯になると風が強くなりがちです

加えて、雷雲が発生しやすいので、しょっちゅう雷でキャンセルになります(´;ω;`)

スーさんは、風が強くなる前の朝早くか、風が収まる夜にスケジュールを入れてもらっていましたよ

【No FLY】訓練所の不安全事象で飛べなくなる

多くの訓練生が日々訓練をすると、何か問題が起こることがあります

それが、訓練の安全に関わることであれば、訓練所であるUNDが訓練を停止させることがあります

不安全事象例
  • 管制指示逸脱で滑走路に誤進入
  • 著しいニアミスが立て続けに起こる
  • 滑走路逸脱
  • 操縦ミスによる機体損傷

UNDとしても、しっかり対策や教育を終えてから再開しなければならないのでしょう

No FLY

この間はFlight Hold、つまり、訓練は完全に停止します

これは訓練所全体の問題でもあるので、安全意識を高める機会にするしかありません

対策

訓練の脱落対策は、コントロールできることにフォーカスすることです

フライトキャンセルになる主な原因は天気や機材故障ですが、これらは私たちが直接コントロールできることではありません

パイロットを目指す上でも何にフォーカスするのかを考えることが大切です

担当教官とのコミュニケーションを大切に

具体的な対策としては担当教官としっかりコミュニケーションをとることが大切です

訓練生自身が進捗状況を把握して、訓練を進める必要があります

訓練がビハインドになりそうな時、スーさんは自分で表などの資料を作り、教官にプレゼンテーションして理解してもらっていました

いつまでに・どのくらいのペースで

フライトしていかなければならないのか?を伝えることが大切です

もし、それでも訓練がビハインドになるのであれば何かしらの対策をする必要があります

  • 代理で飛んでくれる教官を用意してもらう
  • 代理で飛んでもらう教官を自分で探す

スーさんも教官がUNDを辞めることになり、教官が変わる時は色んな教官に声をかけまくり、代理の教官を探しました(笑)

上手くコミュニケーションが取れずに勝手にやりすぎると、担当教官との信頼関係がなくなるので気を付ける必要があります!教官の考えも聞いて、お互いが気持ちよく訓練を進めることが大切です

手のかからない訓練生になる

主に受け持っている訓練生が多い教官への対策ですが、これはスーさんの教官本人から聞いた話しですので参考にしてください

結論から言うと、教官の手がかかる訓練生はスケジュールを後回しにされがちです

教官としても、準備をしっかりして知識も技量もしっかりある訓練生は手がかからず、フライト中も比較的安心して飛べるそうです

そういう訓練生は、優先して訓練を入れてあげたい!と言っていました

そして、将来のことや色んな話しができる関係になることも大切です

教官
教官

お前と飛ぶの楽しいよ!

教官はUNDの学生や卒業生なので、同じエアラインを目指す同志だったりします

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エアラインへ向け、色んな知識を共有したりすると教官としても訓練を積極的に入れるメリットがあるのでしょう(笑)

天気はコントロール外、スケジュールはコントロール下!

天気に関しては自分でコントロールできることではありません

訓練生ができることは、天気予報を見て上手くスケジュールを入れてもらうように交渉することだけです

フライトがない時が大事

フライトがキャンセルになると、予定が一気になくなります

フライトを含め、準備から復習までの時間が空くから当然です

この間、何をするかは訓練生の自由です

  • 遊んでリフレッシュするのもOK
  • 勉強するのもOK
  • 筋トレするのもOK

つまり、時間を有効活用しよう!ということです(^^♪

不安全事象の訓練停止も自分がコントロールできることではないので、訓練停止中にできることを探して再開した時にリスタートできるようにすることが大事ですね

【悔しい】チェックで不合格

パイロットの訓練で脱落と聞くとこれが一番ピンとくるでしょう

例えば、自家用操縦士課程では

  • 2回のステージチェック
  • チェックライド(免許が与えられる最終試験)

があります

  • ステージチェックは、決められたフェーズの知識・技量に達しているかどうかのチェック
  • チェックライドは、免許の基準を満たしているかどうかの試験です

どんな試験でも1回で合格したい…

FAA課程は3回まで

UNDでの訓練はまずアメリカの免許を取ることになります

アメリカの免許の課程はFAA課程と言われます

このFAA課程でのチェックは基本的に2回までですが、認められれば3回目の試験を受けることができます

しかし、訓練の姿勢や試験不合格の内容によっては3回目を受けさせてもらえないことがあります

JCAB課程は2回まで

FAA課程が終わると、アメリカの免許を日本の免許に書き換えるJCAB課程が始まります

JCAB課程は2つあります

  • アメリカの事業用操縦士を書き換える課程
  • アメリカの計器飛行証明を書き換える課程

この2つの課程ではそれぞれ最後に1回の試験(チェックライド)があるだけですが、ここで1回目の試験に落ちてしまうと、残りはもう1回のみです

FAA課程のように3回目を受けることができずに帰国することになります

対策:勉強やイメージフライトなどで徹底的に準備

こればかりは、具体的な対策はありません

訓練生によって、試験に落ちてしまう原因は様々です

  • 知識不足
  • 根本的な技量の問題
  • 練習ではできるけど、試験になるとできなくなってしまう精神的な問題
  • 知識も技量も十分だったが、フライト中に良くない判断ミスがあった

試験結果は私たちにコントロールすることはできませんが、プロセスはコントロールすることができます

訓練をする上でよく言われることは

  • 勉強で知識を付けてフライトに活かせるようにする
  • イメージフライトや練習で技量を向上させる
  • 他の訓練生のフライトを見学したり、同期との情報共有や話し合いで経験値を増やしておく

ぐらいでしょうか

これをやっておけば大丈夫!という対策方法はありません

【ほとんどない】座学の試験で落ちる

UNDでの留学中はフライト訓練と平行して座学があります

この座学の試験で落ちてしまっても帰国することになってしまいます

いわゆる赤点を取ったら強制帰国です

しかし、この座学で帰国になる訓練生はほとんどいません

【留学ができない】留学要件が満たない

東海大学では2年次の春(前半組)・秋(後半組)から留学しますが、そもそも留学要件に満たない学生は訓練を始めることができません

一番の難関|TOEFL iBT

留学要件の1つはTOEFL iBT69点です

帰国子女やバリバリに英語がめちゃ得意!という人はなんてことない条件かもしれませんが、苦労する人がたくさんでした

もし、69点をとれなかった場合は救済措置として、UNDにいる教官と電話で面接を受けることができます

  • 意味を理解して文章が読めてるか
  • 思っていることや感じていることを表現できるか
  • 写真の描写を説明できるか
  • ちゃんと相手とコミュニケーションが取れるか

を試験してもらいます

この面接するにもTOEFL iBTの点数が一定以上必要ですが、点数は決まっていません

ある期は52点でしたが、違う期は61点…など変わります

気を抜いていると危険?GPA

留学要件にGPA2.5があります

GPAというのは、Grade Point Averageの略で、簡単に言うと成績です

1年次の各履修科目の単位数と評価(S、A、B、C、D、E)に対する評価点から算出されます

各評価に対する評価点は、S:4.0、A:3.0、B:2.0、C:1.0、E(不合格)は0.0です

(評価点×単位数)÷ 総単位数

で算出されます

例えば4単位の航空工学と、2単位の航空交通管制という科目があり、評価方法がテストの平均が90点以上でS、80点以上でA、70点以上でB、、、だったとします

航空工学のテストは4回テストがあり、平均で91点でS

航空交通管制のテストは2回のテストで平均86点でA

この場合、(4×4.0+2×3.0)÷6

GPAは3.67になるわけです

1年次はめちゃくちゃ授業があり、単位数が多いので、気を抜いて単位数の多い科目でへまをするとGPAが一気に下がることがあります

ちなみに成績優秀者の奨学金はこのGPAも参考にされます

【絶対必要】国家試験の合格

学校の成績や英語の要件に加えて以下の国家試験の合格が必須です

  • 航空無線通信士 合格
  • 事業用操縦士学科試験 合格
  • 計器飛行証明学科試験 合格

1年次の春学期は航空無線通信士の授業、秋学期は事業用操縦士・計器飛行証明の学科試験の為の授業が組まれているので、勉強をさぼったり、マークミスをしない限りほとんどの人は合格する要件だと思います

【番外編】個人的な理由

訓練から脱落する人の主な理由はこれまでに説明してきた4つですが、個人的な理由で東海大学を去ってしまう人もいます

直接聞いたことではないので本当の理由はあまりわかりませんが、聞いたことがある理由は

  • パイロットになるのが怖くなった
  • 単純に辞めたくなった

他の理由もあると思いますが、東海大学を去っていく理由は様々です

どんな理由でさえ、仲間が去っていくのはつらいものでした…

【パイロットになれない?】脱落したらどうなるの?

【どのくらい?】気になる脱落率

こればかりは、期によって全く異なるので一概には言えません

まだ歴史が浅い分、はっきりとした数字は出せませんが、スーさんの感覚的にはどの期も1~2割が上記の何かしらの理由で脱落してしまいます

基本的には入学者数と卒業生数を比べればわかることですが、後半組で留学にいけないと留年扱いになる場合があるので、一概に計算ができません

再留学

東海大学で訓練で脱落(Fail)した後は一旦、帰国することになります

帰国後は、大学にあるシミュレーターや先生と面談をして見込みがあると判断されば、学科試験を受け直して再留学することもできます

天気などで期限に間に合わなかった場合は再留学できる人がほとんどでしょう

※もちろん再留学の際は再留学の為に別途費用がかかります

大学を辞めて他の訓練所で再挑戦

再留学もできない場合は東海大学でパイロットになることはできなくなります

どうしてもパイロットになりたい場合は他の道へ進むことになります

東海大学に在籍したまま卒業

再留学もせず、他の道へ進まずに卒業する人もいます

航空業界以外の会社へ就職した先輩もいます

まとめ

たくさんの理由を説明してきましたが、まとめると以下の通りです

まとめ

必ずパイロットになれるわけではない!!感覚的な脱落率は、1~2割ほどで期によって様々!

脱落の理由

  • 期限に間に合わない
  • チェックで落ちる
  • 座学の試験で落ちる
  • そもそも留学ができない
  • 個人的な理由

対策:自分のコントロールできることにフォーカスする

脱落の理由は、自分ではどうにもならないこともあれば、自身の勉強不足や行動不足で起こるものもあります

自分は何がコントロールできて、何がコントロールできないのか

スーさんも、コントロールできないことに一生懸命フォーカスして精神的に疲れた時期があります

フォーカスすることを見極めて行動するしかありません

また、スーさんの先輩Michael AirさんがYouTubeで訓練を脱落してしまう人の特徴を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください

パイロットは運ゲー?

パイロットを目指す上でよく言われるのが、運です

5つの理由で教官や天気や訓練所で不安全事象が起きるなど、運要素が大きいものもありましたよね

運の要素が大きいのは、スーさん自身も認めます

しかし、運以外で解決できることがあります

  • 知識をつける
  • 技量を高める
  • 同期や他の訓練生のフライトを見学して経験値を上げる
  • フライトの準備をする
  • 色んな教官とコミュニケーションを取って仲良くなっておく

探せば他にもできることはたくさんあるはずです

今回の内容が少しでもみなさんのお役立てれば嬉しいです

それでは!

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エアラインパイロット/ブロガー
東海大学を経て国内エアラインに就職

パイロットとして日々フライトをしながらブログを通して未来のパイロットに向けて情報発信
経済的自由への道のりも発信しています

今より一歩自由に、もっと楽しく生活できるように経済的自由に向けて挑戦中
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