パイロットを目指す人へ
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【よくある質問】航空身体検査についての悩み

スーさん
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こんにちは、スーさんです

東海大学を経て国内航空会社で働いています

パイロットを目指す人や訓練生を応援するためにブログを書いています

この記事はパイロットを目指す人で航空身体検査に不安がある人へ向けて、よくある質問「私は○○が悪いのですが、大丈夫ですか?」という質問をパイロット目線からお答えしていく記事です。

航空身体検査をパスするためのノウハウを書いている訳ではありません。

パイロットになりたい!と思ったものの、

パイロットは健康じゃないとだめ…でも私は(僕は)○○が悪くて…

これはパイロットを目指す人の多くが通る道です。この記事を見て少しでもパイロットを目指す人の不安がなくなれば嬉しいです。

気になる方はぜひ最後まで見ていってください(^^♪

この記事でわかること

  • 航空身体検査の概要
  • 航空身体検査に適合するか不安な時のアクション
結論
  • 航空身体検査マニュアルをみてみる
  • 航空身体検査を受けてみる
  • &航空身体検査医に相談する

今回の記事はあくまで航空身体検査に対して心配な人に向けたものです。

航空身体検査は、航空身体検査マニュアルに従って行われています。それらの基準に適合しているかしていないかがまず大切です。

もし、自分は無理だと思っていた人がこの記事を見て、パイロットを諦めずに挑戦できるようになれば嬉しいです。

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航空身体検査について

まず、航空身体検査について軽く知っておきましょう

航空身体検査がある理由

パイロットとして飛行機に乗るためには健康でないといけません。

もし、上空で身体に異常が起きたら…飛行機に乗っている人だけでなく、地上にいる人まで大きな影響を受けてしまします。身体だけでなく、精神面に問題があった場合も同様です。

飛行機に乗るためには健全な身体状態・精神状態が大切です。

それを検査するのが航空身体検査です。

航空身体検査マニュアルが基準となる

では、その健全な身体状態・精神状態を判定するためには?

お医者さん毎に基準が違うと大変です。

そこで日本では航空身体検査マニュアルと言うものに従って検査が行われます。

このマニュアルには

眼科、内科、耳鼻科、精神科、脳波など多くの検査項目の数値や判定基準が記載されています。

その中には既往歴も記載されています。

つまり、過去にAと言う病気になった人は不適合になってしまう。などもあります。

航空身体検査は1回でも適合になればよい?

飛行機に乗りつづけるためには、基本的には毎年航空身体検査を受ける必要があります。

年齢や、どんな飛行機に乗るか、飛行機に乗ってどのようなことをするかによって有効期間が変わりますが、エアラインのパイロットなら60歳までは一年に一回航空身体検査を受けると思っておきましょう。

気になる方はこちらをご覧ください。(パイロットとしての資格の種類と航空身体検査の有効期限などがまとめられています。)

簡単にまとめると、

  • お客さんを乗せるパイロット
  • 自家用でお客さんを乗せないようなパイロット

では期限や内容が違います。

また、高齢のパイロットと若いパイロットでは期限が違ったりします。

入学・入社試験ではほぼ毎回身体検査がある

パイロットを目指す上では多くの試験があります。

そのいくつもの試験の度に身体検査があります。

実際に東海大学入試からパイロットになるまで数えてみると…

  • 願書提出前(軽い身体検査)
  • 実際の入試試験の一つとしての身体検査
  • 留学前のFAAの身体検査(アメリカで訓練するための航空身体検査)
  • 帰国後の第一種航空身体検査(入社試験のために必要)
  • 各社の入社試験の一つとして(複数の会社を受ける場合は何回も受けます)
  • 入社後の訓練前に身体検査の更新(それから毎年)

そして、転職で会社を移りたい時は、第一種航空身体検査証明を持っていてもその会社が求める場合は検査をする必要があります。

会社によって基準は全然違う

航空業界には様々なことに対して国が基準を設けていますが、それに対して会社がそれにより厳しい基準を設けていることがあります。

身体検査がその一つで、ある会社で会社によって身体検査の基準が違います。

なので、採用の際にANAでは身体検査は適合だったのに、JALでは不適合だった…と言うことが往々にしてあります。

中には会社で基準を設けずに、国の基準に従っている会社もあります。

大学の航空身体検査はより厳しい?

大学の身体検査は国の定める第一種航空身体検査より厳しく設定されているところがほとんどです。

これは、就職活動する時点でも第一種航空身体検査に適合するために予め大学側が余裕も持たせるために設定しているものだと思います。

大学に入り、お酒も飲むようになり、一人暮らしなら栄養も偏りがちになったりと、健康に悪いことをするように時期ですしね…(笑)

【私○○が悪くて…】身体検査に適合するか不安。具体的なアクション

自分でパイロットになりたい!と思って色々ネットで調べてみると、「パイロットは健康でないとだめ」とか「目が悪いとだめ」とか「アレルギーがあると…」とか色々出てきます。

実際スーさんも花粉症がひどくて、大学に入る前は結構不安でした。

まずは身体検査マニュアルをみてみる

自分が身体検査に適合するか、不安なことがあればまずは航空身体検査マニュアルをみてみましょう。

詳しい数値などは実際に検査してみないとわかりませんが、既往歴や症状がはっきりしているのであればまずはマニュアルをみて、書いてあることと、自分の身体を照らし合わせてみましょう

また、航空医学研究センターのサイトのよくある質問にはある程度、「○○ですが、適合ですか?」と言う質問に回答がされてるので不安な人はみてみてください。

本気なら自費で身体検査を受けてみる

実際に航空身体検査マニュアルもみて、よくある質問もみて、それでも既往歴など自分の身体が適合するか不安な人は実際に航空身体検査を受けてみることをおすすめします。

実際に航空身体検査医と相談することもでき、もし不適合の場合でもどのようなアクションを取ればいいか話せる機会にもなります。

ただし、自費で航空身体検査をするのは保険適用外なので結構お金がかかります。(5万円前後)

本気でパイロットを目指す人で、本当に不安な人は受ける価値はあるかなと思います。

実際に航空身体検査を受けられる機関はこちらです

ちなみに実際、スーさんは心配でしたが、受けませんでした。(身体的に無理だったらしょうがないわ!と思っていたので笑)

【既往歴があっても大丈夫】大臣判定とは

大臣判定とは簡単に言うと、適合ではないが、状況によって身体検査証明を発行する制度です。

一般財団法人 航空医学研究センターに大臣判定の資料があるので気になる人はぜひご覧ください。

以下はその資料の一部です。

私たち指定医は、航空身体検査を行って身体検査基準に抵触していた場合、そのパイロットの状態
が非常に安定していたとしても不適合としなくてはなりません。たとえば何年も前の悪性腫瘍の既往がある場合、手術を経て現在は完治していると考えられても不適合としなくてはならないわけです。「基準」というものの性質上、現実の状況がどうであれ不適合となってしまうことがあるのは仕方ありませんが、例に挙げたような状態であれば乗務できそうです。こういう場合に特別に身体検査証明を発行する制度が大臣判定です。
大臣判定とは、現実には航空身体検査証明審査会(審査会)という専門家の会議で検討のうえ判定さ
れ、大臣から身体検査証明が発行されるわけです。日本全国で年間約 17000~18000 件の航空身体検査が行われ、そのうち審査会で審査されるのは年間 1200~1300 件にのぼりますが、9 割以上が最終的に適合とされています。しかし、資料不足などの理由でいったん保留とされる場合も少なからず見受けられます。審査会は月に 1 度しか開催されませんので、保留になると少なくとも翌月の審査まで待たなくてはならず、その間パイロットは乗務できません。

実際に大臣判定の人は会社にいるの?

結論としてはいます。

大臣判定になると、半年に1回身体検査を受けないといけないなどその人によって条件はありますが、ちゃんと飛べます。

採用の時点で大臣判定で入社した人もいますよ。

【余談】○○ですが、身体検査大丈夫ですか?という質問をしない

自分の身体が身体検査に適合するか微妙な時、偶然パイロットに会った。

よし!聞こう!

「すみません、私、○○なんですけどパイロットになれますか?」

実際にこのような質問をしても、ほとんど解決しないでしょう。(笑)

なぜなら、パイロットが身体検査をするわけではなく、あくまで指定医が検査をするからです。

虫歯なんですが…とか、視力が0.1しかないのですが…などの軽い(何が軽いのかと言う話ですが)であれば、大丈夫ですよ。と答えられますが、聞いたことのないような症状や既往歴の時は判断できません。

また仮に「大丈夫ですよ」言われてもその発言には全く責任はありませんので、実際身体検査をしたら不適合だったと言うこともあり得ますし、その逆もあり得ます。

今は、Twitterなどで現役含め多くのパイロットの方とコンタクトが取れる環境がありますが、解決しにくい身体検査系の質問はお互いにとってあまり良い結果になりにくいですので気をつけてくださいね笑

まとめ

いかがでしたか?

どれだけ勉強しても健康じゃないと飛べない。

自分を守る、航空機を守る、航空業界で働くすべての人を守るために航空身体検査があると思っています。

そのために厳しい基準で検査される訳ですね。

しかし、それはパイロットになりたい人を落とすためにある訳ではありません。

不安がある人はこのブログを参考にアクションをとってみてください

まとめ
  • 航空身体検査マニュアルをみてみる
  • 航空身体検査を受けてみる
  • &航空身体検査医に相談する

できることはある!

このブログで紹介したように、自分の身体に不安があるけど、パイロットは諦めたくない!と思っているならばできることはあります。

身体検査マニュアルだけをみて諦めるのはまだ早いです。

できることを探してみましょう(^^)

多少の不安があっても気にしない

そして、最後に、こんな記事を書いておいてなんですが、気にしすぎもよくありません。

考えることややることはシンプルです。

  • しっかり栄養をとって、適度に運動、適切な睡眠を心がけ生活習慣を見直す
  • 中学・高校生の人は一人暮らしをしてもきちんと栄養が取れるように自炊ができるように練習する
  • 身体に悪いものは控えて、ストレスを溜め込まないようにする

航空身体検査は一回の適合ではなく、パイロットとして飛ぶ以上ずーっと適合し続けなければなりません。

つまり、生活習慣がモロに結果に現れるので、定期的に自分の生活習慣を見直しましょう。

今回の内容が少しでもみなさんのお役立てれば嬉しいです

それでは!

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  1. くみん

    採用の時点で大臣判定で入社した人がいるとの記載がありますが、その方はどういった病気を持っていたのでしょうか?自分は喘息持ちなので、喘息を持っていて、もしくは持っていたけど大臣判定を受けて乗務されている方がいるかも気になります。

ABOUT ME
スーさん
スーさん
エアラインパイロット/ブロガー
東海大学を経て国内エアラインに就職

パイロットとして日々フライトをしながらブログを通して未来のパイロットに向けて情報発信
経済的自由への道のりも発信しています

今より一歩自由に、もっと楽しく生活できるように経済的自由に向けて挑戦中
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