【準備が9割】具体的にはどうする?アイデア紹介1【訓練シリーズ】Procedureの覚え方
こんにちは、スーさんです
東海大学を経て国内航空会社で働いています
パイロットを目指す人や訓練生を応援するためにブログを書いています
そして、スーさん自身の経済的自由への道のりを発信しています。
この記事は主に基礎訓練を行なっている訓練生に向けての記事です。準備、準備って具体的にどんな準備をすればいいのか…よくわからずに毎回のフライトを迎えてしまう人もいるのではないでしょうか。
今回の内容は「準備」の一つ、『Procedureの覚え方』について、スーさんが実際にやっていたことをアイデアとしてご紹介します!気になる方はぜひ最後まで見ていってくださいね。
準備の仕方について、大切な考え方はこちらで紹介していますのでを参考にしてください
上記の記事でもあるように、まずは、
どうすれば、フライトがもっと楽になるのか?を考えることです
そして、もう一つ大切なことは、「再現性を高めるにはどうするのか?」を考えることです。
とりあえず、何をとっても考えることがとっても大切です。
では、実際に見ていきましょう。
※天気やNOTAMの確認とか、レッスン内容の理解などは割愛します
【手順の覚え方】意味や背景を理解・景色をイメージ
まず、訓練生がやらなければいけないことは、手順を覚えることですよね。
- Normal Procedure
- Abnormal Procedure
- 各Maneuverの手順
- その他航空機や訓練所特有の手順
手順を覚える方法の一つ、とりあえず反復練習!!
これは欠かせません。
その反復練習に加えておすすめなのが、
その手順の意味を理解すること、その手順ができた背景に思いを巡らせることです。
そのLightにはどんな意味がある?
Strobe Light、Beacon Light 、Taxi Light、Landing Light、Nav Light
それぞれのLightの意味が分かればいつ、そのライトをON、OFFにするか間違えることが減ります。
なぜ、着陸直前ではなく、降下開始してLanding Lightが必要なのかな?
- 航空機の視認性を高めるため
- 空港に近づくにつれて、Trafficが混雑する
- 衝突防止の役目もある
- AIMにも〇〇ft以下は点灯させると書いてある
などなど、Landing Light一つでも意外と意味が込められているのです。
ただ、「ManualにいついつにLanding Light ONと書いてあるから」としてしまうのか、そのスイッチ操作の意味を考えて操作するのか。
この積み重ねがあなたのパイロット人生を分けるかもしれません^ ^
順番には理由がある
Maneuverをする時、
- Clearing Turnをして
- Maneuver Speedにセット
- Configurationを整えて
ようやくManeuver開始
あれ、Maneuver Speedにするのが先だっけ?Configurationが先?
これはあくまで例ですが、、
このようにいざManeuverをするとなってもすぐにはできませんよね。
どの順番だと一番スムーズになるのか?
Maneuver SpeedにセットしてからFlaps出すのはなぜ…?
逆に先にConfiguration Set?
- 昔Flaps Over Speedがあったのかな?だから減速が先?
- どの道減速が必要だからFlapsやGear出してDragとして使うためかな?
- Powerの出し入れが少なくて済むから?
手順の決め方には、そのManualを作った人の意図が必ず反映されます。
その順番にした理由は何か?考えることによって反復練習に強い武器が加わります
Good Maneuver needs Good Setup
景色のイメージを持っておく
上記二つのポイントはあくまで理論的な、左脳的なアプローチです
それに加えて、右脳的なアプローチとしてイメージ記憶を加えてみましょう
セットアップする時の計器はどのような状態か?外の景色はどんなか?
アプローチ中の計器の状態は?
自分の姿勢や手の位置はどんなところか?
後ろから写真や動画を撮ってもらったり、絵に起こしてみるのもありです
- Attitude Indicatorの青と茶色はどのくらいの割合だったか?
- Aircraft SymbolはPitchを示す線のどこにあるのか?
- 15度バンクの傾きは地平線がどこくらい?
- バンクを入れるとAircraft Symbolの斜めの線とPtichの線と並行になる?
- Stallさせるときは地平線がどこらへんにあったか?
- 操縦桿はどのくらい動かす?
- Throttleはどこらへんにあった?何ミリくらい動かす?
自分がコックピットにいるその情景を後ろからイメージしてみてください
イメージが定着すると、違和感にすぐに気がついたり、クロスチェックがしやすくなります。
付箋を部屋に貼って目に入った瞬間にスタート
上記のアイデアはあくまで頭の中で繰り広げられるものです。
実際には、手や目を動かして身体で覚えることも大切です。
それには、圧倒的に量をこなさないといけません
そこで私がやっていることは、
大きめの付箋に手順開始のトリガー(きっかけ)を書いて壁に貼ることです
例えば
Time Check
Gear Down
Flaps
Speed 〇〇kt
(Power:○○inch, Pitch ○°)
・・・
着陸まで
Landing Light…OFF
Flaps…Up
・・・
Parkingまで
こんな感じ。
右側の余白には頭で考えること、次に考えることを書いておくのも良いでしょう。
そうすることで、身体の動きは左側、頭の中は右側
のようにやることと、考えることを分けて理解できるようになります。
スーさんが使っている付箋はポストイットの強粘着シリーズ
できるようになるまで反復練習
付箋が完成したら、部屋のどこかに貼ります
いつも使うようなところが良いでしょう。
- トイレのドア
- クローゼット
- 食器棚
普段目に入るところに貼ります
そして、その前に立った瞬間手順スタート!一連のProcedure、その続きをやってもOK!
それぞれ流れるようにできるまでやりまくります
目安は、「えっと、次は、、、」と頭で考えなくて良いレベルまで。
まとめ
手順の覚え方、参考になれば幸いです
- 手順の意味や背景を理解
- 情景をイメージ
- 反復練習
これを、必要なProcedure全て網羅します。
Normal Procedure、Memory Item、次のLessonでやるManeuver、、、
実際に反復練習を地上でこれだけやっても、上空で手順が抜けるときは抜けます。
それでも、Procudreの意味や背景を理解しておくと、手順を思い出しやすくなりますし、応用させることもできます。